僕らの世代で「ブレードランナー」という映画に特別な感情を持っている人も少なくないのではないか。
あの近未来的な雰囲気、人類と共存する存在となったレプリカント。
小説も一級品で何度も読み返しているが、リドリー・スコットよる近未来の映像美術は本当に目を見張った。
「エイリアン」にしても「ブレードランナー」にしても現在までつながる作品を作ったというのはやはり凄い監督なんだろう。
本作は前作から30年後の世界。
はっきり言ってあの続編ってどうなるの?と、思ってしまうがしっかりとした映画になっていた。
なるほど!そういうふうに持っていくのか!って。
その点のくだりを話すとネタバレになるので書けないが一点の疑問点を除いてはよくできたよくできた脚本だったように思う。
誰か観た方、僕の疑問を解いてください(笑)
前作のレイチェルとの出会いが本作の序章のような台詞が出てくるがそれはちょっと勘弁して欲しかった。
やはり、前作はあのままであって欲しいという事でスピンオフという感覚で観た方がしっくり来ると思う。
本作で幻想的だったのは霧。
監督のドゥニ・ヴィルヌーヴは前作の「メッセージ」でも霧を効果的に使っていたが本作でもそれは効果をあげていたと思う。
主人公Kの疑問のように映像では霧が立ち込める。
そして、徐々にヒントが繋ぎ合わさり答えが導き出される。
当時を知っている僕たちからしても面白い映画に仕上がっていた。
ただ、アメリカで興行成績が伸び悩んでいるのが残念ではあるが。