- 2021年09月10日
- くすのきカイロプラクティックオフィス
- 肩の症状頭・首の症状
最近、ストレートネックを改善しましょうというフレーズを聞きます。
朝の情報番組や夕方の報道番組などで特集を組まれたりしていますね。
ひと昔前まではストレートネックは治らないとされて来ました。
それなのに改善しましょう?
これはどういう事なのでしょう。
元来、人の背骨は横から見た時にS字を描いています。
これを整理的な湾曲と言いますが、これは頭の重さ等をS字のスプリングにより身体に負担を掛けずに支える為とされています。
ですから、その整理的な湾曲が緩かったりカーブがキツければ身体に負担が掛かって来ます。
例えば、腰の部分の腰椎のカーブがキツければ反り腰になり腰の下部の筋肉に負担が掛かりますし、緩ければ腰全体の筋肉に負担が掛かり腰痛の原因になります。
首の頚椎も同じで、カーブが緩く真っ直ぐに近いものをストレートネックと呼んでいます。
ここで言うストレートネックは元々は先天的なもので、それが治るということはありません。
では、なぜ最近ストレートネックの改善をうたっているのでしょう?
それは先に書いた先天的なストレートネックではなく、仮性のストレートネックが増えているからです。
基本的な考え方ですが、人間の背骨のズレというのは起こりません。
背骨がズレたら脱臼になりますからね。
背骨をボキボキ鳴らして背骨が矯正されるということはあり得ません。
あれは背骨がただ鳴っているだけなんですよね。
その証拠に一度鳴らして20分もするとまた鳴るようになります。
背骨のズレは起こり得ませんが、歪みは起こします。
これはどういうことかと言えば、筋肉は骨に付着しています。
その筋肉がこって固まると筋肉は収縮を起こします。
その力は強く、背骨を引っ張り歪みが起こります。
ひどいぎっくり腰を起こした時に身体が横によじれる事がありますが(側へんと言います)あれは典型的な筋肉の収縮による身体の歪みです。
筋肉は凝り固まるとそれくらい強い力で収縮します。
では、首の仮性のストレートネックはどういう理由で起こるのかというと、パソコンやスマホなどを多用する現代人は下を向く生活習慣になっています。
現代はノートパソコンが主流で下を向きますし、デスクトップだとしてもモニターを見るために頭を前に出し覗き込む姿勢をとりがちです。
顎を前に出す姿勢と言えばわかりやすいですかね。
電車の中でもほとんどの人がスマホを片手に下を向いています。
このように下を向く時間が長くなる事で、首から背中に掛けての筋肉が丸まった状態で固まって行きます。
いわゆる猫背の状態ですよね。
それにより頭の位置も前に出て、首のカーブが緩くなる。
頭が前に出ている状態、それが仮性ストレートネックです。
このイラストはちょっと極端ですけどね(笑)
自分で真っ直ぐにしようと思っても筋肉は背中や肩や首が丸まった状態で固まっていますから、姿勢を正してもすぐに疲れて、また丸まった姿勢を取りさらに固まって行くという悪循環に陥りこりを助長していきます。
改善方法としてはその固まった筋肉の凝りを深い所からしっかり取り除いて姿勢を作りやすくするしかありません。
姿勢が正せれば頭の位置は元に戻りますから、仮性のストレートネックは改善します。
知らず知らずのうちに頭の位置が前に出ていませんか?