- 2019年06月30日
- くすのきカイロプラクティックオフィス
- 肩こり肩の症状
先日テレビを見ていると、季節の寒暖差によって肩こりを訴える方が増えている、という話が紹介されていました。
実際、私の臨床でも、
「季節の変わり目になると肩がつらくなる」
「雨の前になると首が重くなる」
「寒くなると肩こりがひどくなる」
と話す患者さんは少なくありません。
季節の変わり目の肩こりというと、「寒暖差」や「気圧の変化」が原因としてよく挙げられます。
もちろん、それらも関係していると思います。
ただ、約30年間患者さんの体を見てきて、私は季節の変化だけで肩こりが起こるのではなく、もともとの首や肩の状態が大きく関係していると考えています。
普段から首や肩の深部にコリが蓄積しているところへ、寒さや寒暖差、気圧の変化、疲労などの負担が加わる。
それによって、季節の変わり目に肩こりが強く表れるのではないでしょうか。
まず考えたいのは、普段の首や肩の状態です
肩こりは、ある日突然できるものではありません。
長時間のパソコン作業やスマートフォン、家事、仕事、ストレスなどによって、首や肩の筋肉には毎日負担がかかっています。
その状態が長期間続くことで、筋肉の深部には少しずつコリが形成され、蓄積していきます。
最初のうちは、一晩眠ったり休日に休んだりすれば楽になっていたかもしれません。
しかし、さらに負担が続いて深部のコリが増えていくと、筋肉の柔軟性が失われ、少しずつ余裕がなくなっていきます。
私は、この「筋肉にどれくらい余裕が残っているか」が、季節によって肩こりが変化する理由を考えるうえでも重要だと思っています。
普段は何とか症状を感じずに生活できていても、すでに筋肉の余裕が少なくなっている。
そこへ寒さや寒暖差などの負担が加わる。
すると、それまで何とか耐えていた首や肩に症状が表れやすくなるのです。
寒くなると肩に力が入りやすくなります
寒い日に外を歩いている時、自分でも気づかないうちに肩をすくめていることはないでしょうか。
寒くなると体を縮め、肩を上げたり、背中を丸めたりしやすくなります。
この姿勢では、首から肩にかけての筋肉が働き続けます。
普段は肩こりをほとんど感じない方なら、一時的に肩へ力が入ったとしても、休めば元の状態へ戻りやすいでしょう。
ところが、すでに長年の負担によって首や肩の深部までコリが蓄積している方では、筋肉の余裕が少なくなっています。
そこへ寒さによる緊張がさらに加わる。
そのため、寒くなると普段より肩こりを強く感じる方がいるのだと私は考えています。
寒暖差も体への負担になります
季節の変わり目には、朝晩と日中で大きく気温が変わることがあります。
また、夏であれば冷房の効いた室内と暑い屋外、冬であれば暖房の効いた室内と寒い屋外を何度も行き来します。
私たちの体は、そのたびに環境の変化へ対応しています。
特に寒い場所では体に力が入り、首や肩の筋肉も緊張しやすくなります。
こうした変化を繰り返すことも、普段から首や肩に強いコリを抱えている方にとっては、追加の負担になります。
つまり、寒暖差だけが肩こりの原因なのではなく、もともとの筋肉の状態によって、寒暖差の影響を受けやすい人と受けにくい人がいるということです。
雨や台風の前につらくなる方もいます
「雨が降る前になると肩が重くなる」
「台風が近づくと首が痛くなる」
「天気が崩れる前に頭痛が出る」
という方もいます。
天候と痛みの関係については、まだ分かっていないこともあります。
ただ、私の臨床でも、天候の変化に合わせて症状が強くなるという患者さんはいらっしゃいます。
特に、以前むち打ちをした方や、首や肩を強く痛めた経験がある方から、このような話を聞くことがあります。
ただし、
「天気で痛む=昔のケガが原因」
と単純に考えることはできません。
もともとの首や肩のコリ、疲労、睡眠不足、仕事量など、いくつもの条件が重なって症状が出ていると考えた方が自然です。
昔のケガが影響している方もいます
首や肩を以前に痛めたことがある方では、ケガそのものが治った後も、周囲の筋肉がかばうように働き続けていることがあります。
例えば、傷めた場所が以前のように十分に働けなければ、その分を別の筋肉が補います。
その状態が長期間続けば、代わりに働いている筋肉にも負担がかかり続け、深部までコリが蓄積していきます。
ですから、
「痛みがなくなったこと」と「体が以前と同じように働いていること」は、必ずしも同じではありません。
ケガをしたのは何年も前なのに、その周囲の筋肉には長年の負担が蓄積しているという方もいます。
そこへ寒さや疲労、天候の変化などが加わることで、以前痛めた周辺に症状を感じることもあると私は考えています。
睡眠不足や疲労も重なります
季節の変わり目に変化するのは、気温や気圧だけではありません。
暑くて寝苦しかったり、急に寒くなったりして、いつもより睡眠が浅くなることもあります。
睡眠が十分に取れなければ、疲労も残りやすくなります。
さらに、仕事が忙しい時期であれば、長時間のパソコン作業が増えるかもしれません。
スマートフォンを見る時間が長くなったり、寒くなって運動する機会が減ったりすることもあります。
こうした日常生活の負担が重なれば、首や肩の筋肉へかかる負担も増えていきます。
ですから、季節の変わり目に肩こりが悪化したとしても、
「寒暖差のせい」
「低気圧のせい」
と一つの原因だけで考えないことが大切です。
季節が変わった時に、その人の体へどのような負担が重なっているのかを見る必要があります。
同じ季節でも、肩こりになる人とならない人がいるのはなぜ?
ここが、私が一番大切だと考えているところです。
同じ地域で生活していれば、基本的にはみんな同じような寒さや寒暖差、気圧の変化を受けています。
それでも、
「今日は肩がつらくて仕方がない」
という人もいれば、何ともない人もいます。
なぜでしょうか。
私は、その違いの一つが、季節が変わる前から首や肩の筋肉にどれだけコリが蓄積していたかだと考えています。
首や肩の筋肉にまだ十分な余裕がある方なら、多少寒くなったり疲れたりしても、それだけですぐ強い症状が出るとは限りません。
ところが、長年の負担によって深部までコリが蓄積し、すでに筋肉の余裕が少なくなっている方では、寒さや睡眠不足といった負担が加わることで症状が表れやすくなります。
つまり、季節の変化は肩こりそのものを一から作るというより、それまで蓄積していたものを表面化させるきっかけの一つと考えると分かりやすいと思います。
季節の変わり目こそ、普段の体の状態が大切です
季節による肩こりへの対策として、まずは余計な負担を増やさないことが大切です。
体を冷やし過ぎない。
首や肩へ冷風を直接当てない。
湯船につかって体を温める。
長時間同じ姿勢を続けない。
睡眠時間を確保する。
寒い時に肩をすくめたままになっていないか、ときどき確認する。
どれも特別なことではありませんが、こうした日常の工夫によって首や肩へ加わる負担を減らすことができます。
ただし、季節が変わるたびに肩こりが強くなる方では、その季節だけを見るのではなく、普段から首や肩の深部にどれだけコリが蓄積しているのかにも目を向けることが大切です。
長期間の負担によって、首や肩の深部にコリが蓄積する。
そこへ寒さ、寒暖差、気圧の変化、睡眠不足、疲労などが重なる。
そして筋肉の余裕が少なくなったところで、肩こりとして症状が強く表れる。
私は、約30年間患者さんの体を見てきて、季節の変わり目の肩こりをこのように考えています。
季節が変わるたびに肩こりが悪化する方は、
「季節のせいだから仕方がない」
で終わらせず、季節が変わる前からの首や肩の状態にも、一度目を向けてみてください。

肩こりについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
関連記事
肩こりの原因や、慢性化する仕組みについてもっと知りたい方はこちら
📌「肩こりがなかなか改善しない理由。コリは少しずつ蓄積します」
肩こりが慢性化する仕組みや、当院の施術についてさらに詳しく知りたい方は、ホームページの「肩こり」ページもぜひご覧ください。
