- 2016年10月05日
- くすのきカイロプラクティックオフィス
昨日、歌舞伎座での8代目芝翫の襲名興行に行ってきました。
こんな晴れやかな場なのにとてもさみしい気持ちにさせられました。
本来であれば義兄勘三郎と歌右衛門を襲名していたであろう実兄の福助がサポートし、とても華やかな舞台になっていたと思うとさみしくなってしまうんです。
そんな中、児太郎君が光っていました。お染久松の舞踊では本当に成長の跡が伺えます。
おそらく、福助がつきっきりで指導しているんじゃないでしょうか。
福助が倒れてから児太郎君の成長は目覚ましいので。
また、その舞台で菊之助も舞ったのですが児太郎君、松也と比べるとすでに貫禄すら感じますね。
「女暫」の七之助はこの大きな舞台でよく大役をこなしたと思います。
すごいプレッシャーだったと思いますけどね。先程の話じゃないですが本来は新歌右衛門が演じていたのではないかと思うとつらい感はありますが、そんな事ばかり言っても仕方がないですからね。
そして芝翫です。
素晴らしかった。本当にすごかった‼
僕は今まで橋之助の演技は買っていなかったんです。このブログでも昨年の3月に彼の「髪結新三」でも散々にに書いてしまいましたが、今回の「幡随長兵衛」は素晴らしかった。
立役の中でもとても重たい役ですがしっかりと演じていて完全に引き込まれました。
この演目も何度も観ていますが、忘れられないのが10年程前の長兵衛が吉右衛門、女房お時を7代目芝翫が演じた舞台です。
自分が殺されるとわかっていながら水野屋敷に赴くため身支度を整え着替える場面でお互い黙っていながらその覚悟が伝わってくるんです。
その舞台を思うと7代目芝翫はすごかったんだなぁと改めて思います。
まあ、そこまでとは言いませんが今回もずいぶんその覚悟が伝わって来ていました。
あと、気になるのが夜の部の「熊谷陣屋」です。
これは吉右衛門さんが本当に得意にしている演目で僕も何度も吉右衛門さんで観ていますが、今回吉右衛門さんが義経役で脇を固めるんですよね。
もし、ご覧になった方がいらっしゃったら芝翫がどう演じていたか感想をお聞かせ頂けたら嬉しいです。
襲名前に変なことで話題になってしまいましたが、三田寛子もしっかりとおかみさんを務めていましたよ。
息子3人、橋之助、福之助、歌之助に関しては頑張れ‼としか今は言えませんかね(笑)
来月も僕は行こうと思っています。
やはり親子4人での連獅子というのはなかなか観られるものではないですからね。