「先生、温泉に入ると肩こりが楽になるんですよ。」
患者さんから、このようなお話を聞くことがあります。
温泉地へ行くと、効能の欄には、
- 肩こり
- 腰痛
- 神経痛
- 疲労回復
など、さまざまな症状が書かれています。
では、なぜ温泉に入ると肩こりや腰痛が楽になるのでしょうか?
今回は、整体師としての視点からお話ししたいと思います。
温泉が気持ち良く感じるのには理由があります
温泉へ入ると、
「体が軽くなった。」
「肩や腰が楽になった。」
と感じる方は少なくありません。
これは単に気分の問題だけではありません。
入浴すると体が温まり、血流も変化します。
また、お湯の中では浮力によって体重の負担が軽くなるため、筋肉や関節も休みやすくなります。
さらに、水圧による刺激や、ゆっくりお湯につかることで心身がリラックスすることも関係しています。
こうしたことが重なって、温泉に入った後に体が軽く感じられるのだと思います。
温泉と家庭のお風呂は何が違うのでしょうか?
温泉には、泉質によってさまざまな成分が含まれています。
そのため、泉質による違いもあります。
一方で、毎日の家庭のお風呂にも十分メリットがあります。
ゆっくり湯船につかることで筋肉が温まり、血流が良くなることで、体もリラックスしやすくなります。
つまり、
「温泉だから」というだけではなく、体を温めてゆっくり休ませること自体にも意味がある
と私は考えています。
ただし、深部のコリが取れたわけではありません
ここは、とても大切なところです。
温泉やお風呂に入って肩こりや腰痛が楽になったとしても、長年の負担によって筋肉の深部に蓄積したコリまでなくなったわけではありません。
体が温まり、血流が良くなり、筋肉の緊張が和らぐことで、一時的に体が動かしやすくなったり、痛みや重さを感じにくくなったりします。
だから、
「温泉に入るとすごく楽になるけれど、翌日にはまた肩がこっている。」
ということが起こります。
長期間同じ筋肉へ負担がかかり続ければ、コリは少しずつ蓄積し、やがて深部まで固まっていきます。
慢性的な肩こりや腰痛では、この深部に蓄積したコリをどうするかが大切だと私は考えています。
それでも入浴はおすすめです
だからといって、
「お風呂に入っても意味がない。」
ということではありません。
むしろ私は、毎日の入浴はおすすめしています。
深部のコリそのものを取り除くことは難しくても、体を温めて血流を良くし、筋肉をリラックスさせることは、これ以上疲労やコリをため込まないためのケアとして役立ちます。
特に一日中デスクワークをしている方や、肩や腰に力が入りやすい方にとって、湯船につかって体を休ませる時間を作ることは大切です。
忙しい方でもできる健康習慣です
「温泉に行きたいけれど、なかなか時間が取れない。」
そんな方も多いと思います。
もちろん、毎日のように温泉へ行く必要はありません(笑)。
自宅でシャワーだけで済ませず、時間がある時には湯船につかる。
それだけでも、疲れた筋肉を休ませる時間になります。
特別な健康器具を買わなくてもできる、身近なセルフケアの一つです。
まとめ
温泉やお風呂に入ると肩こりや腰痛が楽になるのは、体が温まり、血流が良くなり、筋肉がリラックスしやすくなることが関係しています。
ただし、
温泉に入って楽になった=長年蓄積したコリがなくなった
ということではありません。
長期間の負担によって筋肉の深部まで蓄積したコリは、温めるだけで取り除けるものではないと私は考えています。
だからこそ、
日常では入浴などで筋肉に疲労をため込まない。
そして、すでに深部まで固まってしまったコリについては、しっかりと取り除いていく。
この両方が大切です。
温泉が好きな方は、ぜひ楽しんでください。
そして温泉へなかなか行けない方も、毎日の入浴を上手に使って、疲れた筋肉を休ませる時間を作ってみてください。

肩こりについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
疲れが抜けにくい、体が重いなどの「なんとなく不調」について詳しく知りたい方は、ホームページの「なんとなく不調」ページもご覧ください。
