- 2015年07月31日
- くすのきカイロプラクティックオフィス
- 背中・腰の症状
現在腰痛で悩んでいる方は本当に多いと思います。
その中でも診断名として椎間板ヘルニアの診断を受けている方もずいぶん多いのではないでしょうか?
腰痛で病院に行くと最初はどんな症状の方でもまずはレントゲン撮影ということになりますが、そのレントゲン写真を見て整形外科の先生にこんなことを言われたことがある方が多いようです。
「ここの椎間板がずいぶん狭ばっているからおそらく椎間板ヘルニアでしょう。」
椎間板が狭いという事は髄核がヘルニアの状態にあるに違いないという発想ですが、その言葉を信じ、自分は椎間板ヘルニアだと思い込んでしまうんですね。しかしちょっと待ってください。レントゲンは骨は写しますが軟部組織の撮影は出来ません。つまりヘルニアの状態になっているという確証はない状態でおそらく椎間板ヘルニアでしょうという解答なんですが、患者さんとしてはお医者さんから出た言葉は絶対ですから自分は椎間板ヘルニアだと思い込んでしまうんです。
椎間板ヘルニアだと診断をするにはレントゲンではなくMRIでなければ正確な診断はできません。MRIで椎間板ヘルニアの診断を受けた際、治療の選択肢の一つに入るのが手術でしょう。
もちろんヘルニアの部分を除去する、もしくは神経にあたらないように背骨の一部分を削るなどちょっと聞くとなるほどと思われるかもしれませんが、それはあくまでも椎間板ヘルニアが腰痛のそして足のしびれの原因だとしての話です。
アメリカでは以前から椎間板ヘルニアの状態が本当に腰痛の原因かということは疑われて来ました。なぜかというとMRIで検査をするのは腰痛の患者さんのみだからです。
その方々がヘルニアの状態になっていればそれが原因だと考えるのも無理はないでしょうが、今わかっているのは腰痛の症状も足のしびれも何もない人をMRIで検査しても一定数の椎間板ヘルニアの状態の人がいるという事です。
つまり、椎間板ヘルニアであろうがなかろうが腰痛が起き、足がしびれるという事なのです。
原因は他にあるのです。
あと、先日の「NHKスペシャル」でも腰痛学会の先生が話していましたが椎間板ヘルニアの状態でも放置しておけば8割から9割の確率でヘルニアは無くなってしまいます。
これは椎間板の髄核(これが脱出するのが椎間板ヘルニアです)はほとんどが水分の為、脱出しても体に吸収されてしまうのですが、これはアメリカでは20年以上前から言われてきた事です。
一つ話を最初の部分に戻しますが、レントゲンで椎間板が狭まっているのでおそらく椎間板ヘルニアでしょうと言われたとしても、例えば10年前、20年前の腰のレントゲン写真と比較をしたわけではありません。生まれつき椎間板が狭いという人も多くいるのです。
また、誰でも加齢により椎間板は狭まっていきますのでそれも加味しなければなりません。
つまり腰痛や足のしびれの原因は椎間板ヘルニアが原因ではなく、腰や臀部の筋肉の硬直が原因だと私は考えます。