- 2022年05月21日
- くすのきカイロプラクティックオフィス
- 整体の考え方
よくテレビ等で「〇〇配合!患部に届いて痛みを取る‼︎」って湿布薬のCMがあったりしますが、あれって本当なんでしょうか?
肩こりに湿布を貼ると肩こりが楽になるという事も聞きますがそれはどういう事なのでしょう?
そもそも湿布薬ってどういうものなのでしょう?
ちょっと考えてみましょうか。
最近はロキソプロフェンやフェルビナクなどを配合し強い鎮痛効果をうたった湿布薬が薬局等で販売されています。
CMなどを見ると患部まで浸透し痛みを取るというイメージ図が出て来ます。
あれがどうも僕には信じられない‼︎
湿布薬は水分を含んでいますがそれが皮下の痛みの原因まで届いて痛みを取るなんてハッキリ言って不可能だと思います。
多少浸透はするでしょうが、そんなに深いところまで浸透していくとは到底考えられない。
今話しているのは急性の痛みについての話です。
鋭い痛みですね。
じゃあ、肩こりが辛くて湿布薬を貼るって事もよく聞きますけど、これって効果あるのでしょうか?
肩こりや慢性腰痛の原因は筋肉のコリです。
仮に本当に浸透力があり、皮下まで入ったとしても肩こりには痛みの患部が無いんですよね。
だって筋肉の硬直した状態が痛みを出しているのですから。
じゃあ、僕の考える湿布薬の効能ってなに?って話ですが、急性と慢性とではその理由が変わって来ると考えます。
最初に書いた急性、具体的に言うとぎっくり腰や寝違え、捻挫等ですがこれは痛みに伴って患部に熱を持ちます。
炎症を起こしている状態ですね。
湿布薬を貼る事によって患部の熱を奪う消炎効果!これだけでしょうね。
そういう熱を持っている箇所に湿布薬を貼っていると数時間すると乾燥してるでしょ。
つまり熱に対してその熱を奪って炎症を押さえる働きと考えていいです。
整体をやっていてよくあるのがぎっくり腰ですが、その場合僕も「できればアイスノンノような物で冷やして下さい。それがなければ湿布薬でも構いません」という言い方をしています。
ただ、ぎっくり腰の場合痛みの患部が深いケースが多いので、足首や膝の捻挫等のように効果が必ず認められる物ではないと思いますが。
では、慢性の肩こり等に対して湿布の効果はというとハッキリ言ってありません。
でも、肩こりでも湿布薬を貼ると痛みが治まったという話を聞きますがあれは何かというと気化熱です。
湿布薬を貼るとスースーした感じがしますよね。
湿布を貼ることで皮膚の表面の熱を奪っているんですが、そのスースーする感じでコリ感が緩和した感じがするんです。
コリ感がまぎれるという事ですかね。
〇〇ヨコヨコなる商品もありますが、あれも気加熱でコリ感を紛らわすという事です。
おそらく、アルコール等の揮発性のあるものなら同じ効果が得られると思います。
あとはそれを貼った、塗った事によりこれで少しは改善するという気になるプラシーボ効果です。
案外これが大きいかもしれません。
では温湿布は?という疑問が出て来る方もいらっしゃるかもしれません。
温湿布もサーモグラフィーで見ると湿布を貼ったまわりの熱を奪っています。。
つまり、皮膚自体は温まっていません。
僕は冬場など温めた方がいいケースではホッカイロのような使い捨てカイロの使用をおすすめしています。
湿布薬が万能薬のように扱われている感がありますが、決してそうではなく使用範囲が限られるという事を覚えておいた方がいいと思います。
コリ感を紛らわすという点ではストレッチ等の方がいいと思います。
そのストレッチにも限界はありますが。
(ストレッチの限界についてはまた今度書きますね)