- 2020年06月06日
- くすのきカイロプラクティックオフィス
- 整体の考え方肩こり肩の症状腰痛
新型コロナをきっかけに広がったリモートワークは、現在では一つの働き方として定着しました。
通勤時間がなくなり、自宅で仕事ができるのは便利なことです。
その一方で、リモートワークを始めてから、
「肩こりがひどくなった」
「首や背中が重い」
「腰が痛くなった」
という方も少なくありません。
私の臨床でも、自宅で仕事をするようになってから、首・肩・背中・腰のコリが強くなったという話をよく聞くようになりました。
原因は、ノートパソコンだけではありません。
自宅の作業環境そのものが、長時間仕事をする姿勢に合っていないことも大きく関係しています。
自宅は仕事をするために作られていません
会社では、少なくとも仕事をすることを前提に机や椅子が用意されています。
しかし、自宅では、
- 食卓で仕事をする
- 床に座ってローテーブルを使う
- ソファに座って作業する
- ベッドの上でパソコンを使う
といった姿勢になりがちです。
食卓の椅子は、食事をする時間には問題がなくても、何時間もパソコン作業を続けることまでは想定されていません。
床やソファでは、骨盤が後ろへ倒れて背中が丸まりやすくなります。
ベッドでは体が安定しにくいため、画面をのぞき込むような姿勢になり、首や腰の筋肉へ負担がかかり続けます。
短時間であれば、それほど問題を感じないかもしれません。
しかし、その姿勢を毎日何時間も続け、それが何年も積み重なることで、首・肩・背中・腰の筋肉には深部までコリが形成され、蓄積していきます。
これが、リモートワークを始めてから肩こりや腰痛が慢性化した方に、私がまず考えることです。
ノートパソコンも体が丸まりやすい理由の一つです
自宅での仕事には、ノートパソコンを使う方が多いと思います。
ノートパソコンは画面の位置が低いため、机にそのまま置くと目線が下がります。
すると、
- 頭が前へ出る
- 背中が丸くなる
- 肩が前へ入る
- 腰が丸まりやすくなる
という姿勢になりやすくなります。
ただし、この点については別の記事で詳しく説明しているため、ここでは簡単に触れるだけにします。
ノートパソコンを長時間使う場合は、台などを利用して画面を上げ、外付けのキーボードとマウスを使うことで、首や肩への負担を減らしやすくなります。
高価な机や椅子を買えば解決するのでしょうか?
リモートワークによる体の負担を減らすために、
「仕事用の机と椅子をそろえましょう」
という話をよく聞きます。
もちろん、十分なスペースがあり、自分の体に合った机や椅子を置けるのであれば、それに越したことはありません。
しかし、日本の住宅事情を考えると、仕事専用の部屋や大きなデスクを用意するのが難しい方も多いでしょう。
そして、ここでもう一つ大切なことがあります。
どれほど高価な椅子を使っても、同じ姿勢を何時間も続ければ筋肉への負担は続きます。
大切なのは、完璧な仕事部屋を作ることではありません。
今ある環境の中で筋肉への負担を減らし、同じ姿勢を長時間続けないことです。
食卓で仕事をする場合の工夫
食卓で仕事をする場合は、まず椅子と机の高さを確認してください。
机が高過ぎると、キーボードを打つ時に肩が上がります。
反対に椅子が低過ぎても、腕を持ち上げる形になり、首や肩に力が入りやすくなります。
クッションなどを使って座面の高さを調整し、肩をすくめずにキーボードを操作できる位置を探してみてください。
その際、足が床から浮いてしまう場合は、箱や足台などを置いて足を支えます。
足元が安定すると、腰や背中にも余計な力が入りにくくなります。
大切なのは、「正しい姿勢の形」に無理やり自分を合わせることではありません。
肩や腰へ余計な力を入れずに仕事ができる環境を作ることです。
床やソファでの長時間作業は避けましょう
床に座ってローテーブルで作業すると、画面の位置が非常に低くなります。
背中と腰が丸まり、首を前へ突き出した姿勢になりやすいため、長時間の仕事には向いていません。
ソファも同じです。
柔らかい座面に深く沈み込むと、骨盤が後ろへ倒れ、腰から背中にかけて丸くなりやすくなります。
どうしても床やソファを使う場合は、長時間続けず、こまめに立ち上がることが大切です。
ベッドでのパソコン作業は、できるだけ避けた方がよいでしょう。
「良い姿勢」より、同じ姿勢を続けないことが大切です
机や椅子の高さを調整し、作業環境を整えることは大切です。
しかし私は、それ以上に大切なのが、同じ姿勢を長時間続けないことだと考えています。
「姿勢を良くしなければ」と思って、背筋を伸ばした状態を何時間も頑張って維持する必要はありません。
一見きれいな姿勢でも、それを長時間固定していれば、姿勢を支えている同じ筋肉へ負担がかかり続けます。
人間の体は、本来動くものです。
ですから私は、30分から1時間に一度くらいは、椅子から立ったり、少し歩いたり、肩の力を抜いたりして、一度それまでの姿勢をやめることをおすすめしています。
大げさな体操をする必要はありません。
数分でも構いません。
「良い姿勢をずっと続ける」のではなく、「同じ姿勢を長時間続けない」。
この方が、私は大切だと考えています。
長期間の負担が続けば、深部までコリが蓄積していきます
最初のうちは、
「仕事が終わると肩がこる」
「少し腰が重い」
という程度だったかもしれません。
一晩眠れば、翌朝には楽になっていた方もいるでしょう。
しかし、体に合わない環境で毎日何時間も仕事を続けていると、筋肉が十分に回復しないまま、また次の日の負担が加わります。
それが何年も続くことで、首・肩・背中・腰の筋肉には深部までコリが蓄積していきます。
すると、
「朝から肩がこっている」
「仕事を始めてすぐにつらくなる」
「休みの日でも首や腰が重い」
といった慢性的な状態へ変わっていきます。
人によっては、首や肩のコリが強くなることで頭痛や眼精疲労につながったり、腕の重さやしびれなどを感じたりすることもあります。
こうなると、机や椅子の高さを調整するだけでは、すでに深部に蓄積したコリそのものがなくなるわけではありません。
作業環境を見直してこれ以上の負担を減らすことと、すでに深部まで蓄積したコリを少しずつ取り除いていくこと。
慢性的な肩こりや腰痛になっている方では、この両方を考えることが大切です。
リモートワークは、これからも続く働き方です
仕事のために、必ずしも大きなデスクや高価な椅子を用意する必要はありません。
まずは現在の環境で、
- 画面が低過ぎないか
- 肩をすくめていないか
- 足が安定しているか
- 腰や背中が丸まり過ぎていないか
- 同じ姿勢を長時間続けていないか
を確認してみてください。
リモートワークそのものが悪いのではありません。
体に合わない環境で、同じ筋肉へ長時間負担をかけ続けることが問題なのです。
そして、その状態が長期間続けば、筋肉の深部にはコリが蓄積していきます。
だからこそ、
「良い姿勢を頑張って続ける」のではなく、「負担の少ない環境を作り、同じ姿勢を続けない」。
これからもリモートワークを長く続けていくために、仕事の効率だけではなく、毎日の作業環境と体の使い方も一度見直してみてください。

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